【健瀧ゼミナール 001】 「かみ」の語源
前回のゼミで話してきましたように、カミは朝鮮半島のコムの発音らしい。
あのマナがモノになったのと同じである。
また中国ではこの存在に「神」という文字を与えていた。
そして日本人はカミを漢民族の神とよんだものと同じと考えた。
同じく北海道人はこれをカムイと受け入れた。
あくまでも、推理であるが、イは朝鮮にも古代日本語にも登場する助辞で、存在を確認する働きを示すように考えられる。
それではカミ(コム・カムイ)とはどんな存在なのか?
面白いのはコムは今でも朝鮮半島で熊をさし、「日本書紀」にも朝鮮の地名・熊津(くまなり)が登場している。
現在、公州博物館には古代に信仰された熊の石像がある。
もっと面白いのは英語のbear(ベアー)も神を意味するのである。
また円卓の騎士のの王Arthurも熊王だという。
そして中国の古代夏の聖人・禹王も熊というな伝説がある。
只、だから短絡的に、私はカミは熊のことだと言うのではない。
カミはあくまでも、超越的な存在のことで、具体的にいえば、熊もその一つの動物であったに過ぎないと私は考えるのである。
以上。